中村信仁 公式ウェブサイト
心が技術を越えない限り、決して技術は生かされない。

マナーモードに礼儀は無い

 会場内にウィーン、ウィーン、とモーター音が響き渡る。
ポケットの中ならまだしも、床に置いたカバンの中に入れている携帯電話のマナーモードは、意外なほど響くものだ。

 その都度、私は思うことがある。
「そもそもマナーモードは行儀が悪い」と。

 講演会や勉強会、もしくは商談中、または来客中……、電話に出られない環境において、人はマナーモードにする。また、周りの人たちへ迷惑にならないようにという配慮でもある。しかし、それがまったく配慮になっていない。ベルの音や音楽が突然流れ出るのと同じくらい、普通に迷惑なものだ。

 出られない電話のために、なぜマナーモードでバイブレーション機能をオンにしているのか不思議で仕方ない。どうせ出られないのだから完全サイレントにすべきだ。劇場やコンサートホールでは電源を切ることがマナーとなっている。映画館でもそうすべきだが、時々ウィーンと唸らせている輩がいる。それどころか液晶画面を光らせている大馬鹿野郎を見かけることもある。

 マナーモードにマナーは無い。私は強くそう思う。

 営業人なら商談中、またはお客様と一緒の時、絶対に電話やメールチェックなどしてはいけない。それどころか電源を切るか、完全サイレントにすべきだ。

 私の前で「ちょっといいですか?」といって電話に出た営業人がいた。
その瞬間、私は席を立ちその場を立ち去った。
なにか間違っているだろうか。

 中村信仁

 

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