食事やお酒をご馳走になった後、「ごちそうさまでした」と誰もが礼を述べる。大切なのはその後だ。
ネガネガ営業人は翌日にお礼のハガキを書く。しかしポジポジ営業人はお礼のハガキは書かない。理由は簡単。「野暮なことはしない」のだ。
なぜハガキが野暮かというと、ご馳走した相手側はハガキを重たく感じる。それよりも、また会った時、その節はご馳走様でしたと云われた方が嬉しい。そうやって忘れずにいてくれる方が「おごり甲斐」があるというものだ。
先日、呑みに行った。その時、呑み代を全部出した。すると数日後、別の人から「お前と一緒に呑んだ奴が喜んでいたぞ」と伝えてきた。聴くところによると、一緒に呑んだ人が、会う人会う人に「ご馳走になった」とか「楽しかった」とか「また誘われたい」などと宣伝して歩いているとのこと。
なんて粋な人だろうと思った。絶対にまた誘って呑もうと思った。
ハガキをくれる人は、再会した時には呑んだことを忘れている人が多い。だって、面と向かってもなにもいわれない。ハガキを出して自分の中で完結しているのだろう。